歌舞伎座さよなら公演カウントダウン時計セレモニー
「歌舞伎座さよなら公演」が残り1年の節目を迎えた5月1日、平成22年4月興行の大千穐楽までの時を刻む"歌舞伎座さよなら公演 カウントダウン時計"が歌舞伎座前に設置され、テープカットと点灯式のセレモニーが行なわれました。
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時計全体の大きさは縦3.9m×横3.8m。出席者によるテープカットの後、カウントダウン時計が点灯され、365日という文字が大きく照らし出されました。続いて挨拶と祝辞が述べられました。
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服部会長をはじめセイコーホールディングス関係各社様のご協力を得て、このカウントダウン時計を設置できました事、心より厚く御礼申し上げます。こうして数字が出て参りますと、いよいよこの劇場での公演もあと1年と、ひしひしと感じて参ります。このさよなら公演を皆様にぜひお楽しみいただき、新たなスタートに向かって進んで参りたいと思っております。
日本の伝統芸術の中心であり、歌舞伎芸術の殿堂である歌舞伎座が新築されるため、我々が長く馴染んでまいりましたこの建物で歌舞伎を拝見できるのは、あと365日となりました。歌舞伎座が新しい装いとなって完成されることを、楽しみに致しております。
この歌舞伎座で初舞台を勤めて以来、この歌舞伎座を我が家のように思って参りましたので、さよなら公演もあと365日と思うと悲しい思いもありますが、この後新しい歌舞伎座の開場式まで、新たにカウントダウンの時計が進み始めることを楽しみにいたしております。
新しい歌舞伎座もきっと世界に誇るべき劇場になると思います。その頃、私もいままでよりも一層若返っていたいと思います。そして、皆様にはこの歌舞伎座を思い出の中に残していただきたいと思っています。
子供の頃からこの歌舞伎座で名優の舞台を拝見し、富十郎の襲名もさせていただきました。この歌舞伎座で活躍なさった大先輩たちの立派な芸を、後輩たちに伝え、新しい歌舞伎座に伝承できますように願っております。
拝見いたしておりますと、先輩方はとてもお元気な方ばかりで、病弱な私などは、このカウントダウンと同時に何か冥途へのカウントダウンが始まるような気がいたします(笑)。私も一生懸命がんばりたいと思っております。
この5月のすがすがしい日に、このような素晴らしいモニュメントができ、改めてあと一年ということを感じております。皆様方のお力添え、そしてお知恵を拝借しながら、立派な歌舞伎座が再建できますように願っております。
これからの1年は、長年お世話になりこの歌舞伎座を愛してくださった方々にお別れを告げる時間、新しい歌舞伎座に向けての時間、そして、今の歌舞伎座で歌舞伎を楽しんでいただく時間だと思っております。 このカウントダウン時計で時を数えながら、皆様とともにこの1年を過ごして参りたいと思っております。