愛之助、獅童『赤い城 黒い砂』製作発表記者会見
4月3日~5日京都南座、11日~26日東京・日生劇場にて、片岡愛之助、中村獅童が出演する『赤い城 黒い砂』が上演されます。
親友であった二人が一人の女を巡り、争い、奪い合う・・・シェイクスピアの幻の名作『二人の貴公子』を元に、人気若手劇団"モダンスイマーズ"の作・演出家、蓬莱竜太が脚本を担当、数々の名作を世に生み出している栗山民也が演出を手がける話題作です。
公演に先立ち、製作発表記者会見が行われ、出演者らが意気込みを語りました。
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脚本・蓬莱竜太―――
演出の栗山さんとも相談をして、古代ギリシアを舞台に親友である2人の騎士が敵国の王女を巡り愛憎を繰り広げるという原作を、アジアのある国というように世界観を変え、芝居にエキゾチックな雰囲気を出していきたいと思っています。
また、役の性格も、それぞれの役者さんをイメージしながら描き、愛之助さんの演じられる役は、王女との愛を利用して野心に走る冷静な男、獅童さんの演じられる役は自信家でありながら直球的に愛情に走るまっすぐな男、そして原作ではしとやかな黒木メイサさん演じる王女は、今回の作品では自分から進んで戦いに出て行くような猛々しさを持っています。
シェイクスピアの作品に携わるのは初めてですが、愛憎劇だけではない、色々な人間の角度、欲もあればプライドもある、そういう面を多角的に描きたいと思っています。
片岡愛之助―――
シェイクスピアを原作とした作品に、普段から歌舞伎でご一緒させていただいている獅童さんと出演させていただくことができて、とても嬉しく思っています。原作の『二人の貴公子』を蓬莱ワールドで、役柄も私をイメージして書いて下さっていて、また栗山先生の素晴らしい演出、黒木メイサさん、南沢奈央さんなど、普段あまりご一緒できない方々との共演など、今から本当に楽しみにしています。
シェイクスピア劇と言えば、やはりセリフの量の多さをイメージしますが、蓬莱先生は既に何度もセリフを書き換えて下さっていて、そういう所からもシェイクスピアらしさをお楽しみいただけると思っています。
京都南座でスタートさせていただき、今回、初めて日生劇場の舞台に立たせていただきます。全てにおいて楽しみなこの舞台を、みんなと一丸となってお客様に感動を与え、「もう一度見たいな」と思っていただけるような舞台に仕上げていきたいと思っています。
中村獅童―――
4月のこの『赤い城 黒い砂』は、僕もとても楽しみにしている舞台です。この2月は、大阪松竹座の「二月花形歌舞伎」で愛之助さんとご一緒をしますから、そこでも色々とご相談していきながら、楽しくてかつ、エネルギッシュな舞台にしていきたいと思っています。
今回は、"殺陣(タテ)"も見どころの一つになると思います。黒木メイサさんは以前拝見した舞台で、とても素晴らしい殺陣をなさっていたので、皆でいい汗をかきながら、良い殺陣をして、そして良い芝居をして、お客様の心に届くような作品にしたいと思っています。
僕もこのような作品は初めてですが、そのシェイクスピアの世界観を根底に置いた上で、自然体で自由に、自分たちらしく、のびのびと演じることが出来たら良いなと思っています。
全身全霊で心も裸にしてぶつかって行きたいと思っています。ぜひ楽しみにしていて下さい。
黒木メイサ―――
こんなにも早くシェイクスピアの作品に携われるとは思っていませんでした。世界中で多くの方々が、色々な場所や形で演じてきたシェイクスピア作品の重みを感じ、すごく嬉しい気持ちと同時に、今から緊張していてドキドキが止まりません。
全力投球で稽古を迎えられるように、そして、今回のような猛々しい王女に相応しい殺陣を身につけられるように、また、とても頼りになるお二人に、頼れるところは頼らせていただきながら、全力で頑張りたいと思っています。
南沢奈央―――
私が俳優を目指すきっかけとなったのは、黒木メイサさんが主演された『あずみ』という舞台を観た事でした。自分でもその時経験したように、舞台は人の人生を大きく変えるほど、すごく影響力のあるものだと思っています。
今回が初舞台ですので、すごく不安なところもありますが、恐れず積極的に挑戦して、みなさんにいろいろな事を教えていただきながら、この舞台を通して少しでも成長できるように頑張っていきたいと思っています。
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公演情報はこちらをご覧ください。
4月3日(金)~5日(日)京都南座
4月11日(土)~26日(日)日生劇場